ズドン!



「あーはっはっは!カエルはカエルに埋もれるのがお似合いさ!ざまぁみろ!」


「……生き物として終わってますよー」



そうフランがキロリとゆるく睨むのと、私が腹を抱えて大爆笑するのは同じだった。


落とし穴のなかには、カエルがいっぱいいて。

で、そのカエルが「げこげこ」鳴く中に落ちたフラン。

カエルに囲まれながら睨んでも、まったく怖くない。



「大丈夫でしゅかー?手を貸しまちょーか?」


「余計なお世話ですー。センパイ死んでしまえー。女性として認識できませーん」



華麗な毒舌とともに、チッという舌打ち。

ちょっと前に入ってきた、霧の幹部のフラン。

可愛い顔してるのに、毒舌で無表情で可愛くない性格なのさ。

そんなフランを苦しめられたんだと思うと、もうニヤニヤが止まらない。



「ていうかー、落とし穴を作るとか…どんだけ暇なんですかー?あ、そーですね、センパイは役にたたないから仕事がないんですねー」


「そんな暇な女の作った落とし穴にはまるとかー、ぷぷぷ。フランだっさ。もう幹部やめたらどお?」


「はーぁ、趣味の悪い女だよほんと。ミーだってやめられたらとっととやめてるよこんな所ー」


「やめてくれたら私が霧の幹部になって、お前を1日に五回は落とし穴にはめてやんよ!」


「さいてーですー。その前に、センパイが霧の幹部になるとかムリムリー。実力ないですしー」


「カエルのかぶりものを言い訳にして匣を開匣しない奴に、なに言われてもどーってことないね」



フランの減らず口もそうだが、私の口も開けば可愛くないことばっか言っている。


このおかげで何回ベルに殺されかけたか。何回スクアーロに怒鳴られたか。



「…センパイってー、好きな男できてもずっと片思いでしょー。もしくはフラれる」


「(ギクリ)はははは?ななななに言ってるのかな目玉ボーンカエル」


「わお図星ですかー?それは傷口えぐって申し訳ないですー」



申し訳なさそうじゃない。全然悪そうに思ってない。

顔がニヤニヤしてるものさ。



「フランだってあれでしょ?好きな子にも同じように毒舌したら泣かれちゃうってゆーあれでしょ?」


「ミーはそんな弱い女に興味ありませーん」


「お前に興味抱く女なんてミジンコしかいないんだよ」


「センパイに惚れる男なんてヒキガエルしかいませんよねー」



ああ言えばこう言う。

くっそムカつく。早くベルに殺されてくんないかな。


それかチョコレート大量に食って、鼻血出して出血多量で死んでくれないかな。




本当は本当は、



「まぁそのミジンコは私だけど」


「まぁミーはヒキガエルってことになりますけどねー」



同時に開いた口、同時に言った言葉に、




「「え?」」



お互い聞き返した。



君のことが好きだったり、して。






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 HearTea 若
 090820